You are here:  / スキル(治療技術・知識) / 股関節のストレッチをする前に知っておくべき効果をあげるポイント

股関節のストレッチをする前に知っておくべき効果をあげるポイント

「身体が硬いからストレッチしようかと思うんだけど・・」

「スポーツのパフォーマンスやケガ予防などを考えて柔軟性を高めたい

などを思って、身体の柔軟体操(ストレッチ)をしようと思われる方は多いと思います。

その時の関節の柔軟性の指標になる『TOP3』は、

  1. 前屈動作
    前屈3
    身体を前に曲げる動作で、学生時代から体力測定などで『立位体前屈』などをした経験などからイメージが持たれやすい。
    主に、
    ・背中(脊柱起立筋)
    ・太ももの裏(ハムストリング)
    ・ふくらはぎ(下腿三頭筋)
    などの筋肉の柔軟性が必要とされています
  2. 肩関節
    スクラッチ
    生活・スポーツ動作ともに動きが必要とされることからよく指標にされます。
    動作としては、スクラッチ動作が代表的です。
    肩周辺の多様な筋肉の柔軟性が求められます。
  3. 股関節開脚動作
    開脚
    股を開く動作を中心とした動作で、スポーツ選手が座って柔軟していると言えばこの股関節が中心です。
    主に、内ももの筋肉(内転筋群)の柔軟性が必要とされます。
    下半身のパフォーマンスの発揮に必要とされ、積極的に柔軟が行われます。

あたりではないでしょうか?

この中で今回注目したいのは、
『股関節の開脚動作を中心とした柔軟性』
を向上させるためのストレッチについてです。

この股関節は、みなさん非常に硬くなりがち(柔軟性の低下を実感しやすい)なため、

「股関節が柔らかくなりたい!」

ということでストレッチに取り組む方が非常に多いですが、この『股関節のストレッチ』に特徴的な

努力のわりに柔軟性がなかなかうまく向上しない

特にストレッチしているときの『筋肉の伸長感による痛み(苦痛)』が強い

やりすぎると膝や股関節が痛くなってしまう

ことから、みなさんのやる気を殺いでしまうことがよくあります。

そこで、『股関節の柔軟性を向上させるストレッチ』について

  • 少しでも『痛み』が少なく
  • 安全に効果が出やすい方法や
  • いろいろなやり方について

紹介していきたいと思います。

スポンサーリンク

 

股関節ストレッチで重要なこと

「股関節の柔軟性を安全に苦痛が少なく柔軟性を向上させたい!」

と思われる方に、いきなりグイグイ開脚動作などを繰り返して股関節まわりのストレッチをしようとするのは
つらいばかりでかなり非効率
です。

そこで、効率よく効果的におこなうために以下のポイントを意識しながら行っていきましょう

  1. 正しい姿勢をつくるようにする。
  2. 他のストレッチがすべて済んでから最後に行うようにする。
  3. 膝が曲がった種目(股関節の付け根から伸ばされるもの)から始める。

この3つを守っておこないましょう!

 

1、正しい姿勢をつくるようにする

『正しい姿勢をつくる』というのには2つの意味が含まれています。

まずイメージしやすい方から説明させていただきますと

『ストレッチの時に正しいフォームで行う』

というものです。

開脚ストレッチでよく見かける光景が、腰が抜けて背中を丸めてとにかく顔が床に近づくように努力しているというやり方です。

開脚ストレッチ背中丸めて

傍から見ていて
「すっごい努力しているってのは伝わるんだけど・・」

あまりよくありません。

そのため、特に硬い人ほど
「とにかく股が開けばいいんでしょ?とにかく開脚で前屈すればよく伸びるんじゃないの?」
と必死になりがちですが、まずこれをやめてください。

足が開かないなら開かないなりに、身体が前に倒れないなら倒す気持ちを持つだけで十分です。
その変わりきちんとしたフォームになるようにしてください。

次に、特に多いのが『猫背』などの不良姿勢の人はそれだけで股関節まわりの柔軟性が低い人が多いです。

そのため、股関節をストレッチしてもその後に『猫背』でいるだけで股関節の柔軟性を低下させてしまうため、せっかく努力したのに『元の木阿弥』になってしまいます。

そうならないためにも『正しい姿勢』を身に着ける努力は一緒にするべきです。

また、股関節の柔軟性を高めて開脚できている人をよくみてください。

例えば、体操選手やバレリーナ、相撲取りなどをみてみるとよいでしょう。

開脚をしている姿をみると、その股の開きに目が行きがちですが今回はそれを見るのではなく、骨盤から背骨がどうなっているかを確認してほしいのです。

  • 骨盤がしっかり立って
  • 腰はまっすぐかやや沿って
  • 背筋はきれいに伸びている

ことがわかります。

これは、開脚時には、

開脚時1

骨盤が立って(骨盤 前傾)

腰骨は自然なS字カーブか、もしくはやや腰は反る(腰椎 前彎)

の連動が必要なのです。

これが、身体が硬い人は股関節以前の問題として、この骨盤・背骨の状態を作ることもできない人が多いです。

それなのに、股関節だけ開こうとしてもまわりの関節の連動が伴わなければいつまでも開脚ができません。

そこで、みなさんがもし、

開脚時2

腰が抜けて

猫背で

背筋をきっちり伸ばしにくい

方なのであれば、このまわりの環境も一緒に改善するようにすることが

『安全で効果的な股関節まわりのストレッチ』

をすることにつながるとご理解ください。

スポンサーリンク

 

2、他のストレッチがすべて済んでから最後に行うようにする

これは、先ほどの理由と重なる部分もありますが、できる限りまわりの筋肉をしっかりほぐしておくことで

開脚のストレッチに必要な股関節以外の動きができやすくする

開脚に関わる筋肉群を他のストレッチの時にも軽くストレッチさせておく

ことができます。

それによって、

  • 股関節のストレッチ効果が高まり
  • 苦痛が少なく安全に行うことができる

ようになれます。

 

3、膝が曲がった種目(股関節の付け根から伸ばされるもの)から始める

股関節を取り巻く筋肉の大きな特徴に

『二関節筋(にかんせつきん)』

という筋肉が多いことがあります。

普通は関節を動かすために例えば

  • 肩関節
    腕の骨(上腕骨)と肩甲骨(肩関節)をつなぐ
  • 膝関節
    太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)

などその関節の上下など隣り合った骨同士を筋肉が繋いでいます。

これを『単関節筋』と言います。

その中でも運動の効率を上げるために

『骨盤と脛の骨をつなぐ(股関節と膝関節)』

ような筋肉で

薄筋

薄筋

縫工筋

縫工筋

大腿直筋

大腿直筋

などの『二関節筋』という筋肉があります。

この筋肉は、股関節の動きもしますが膝関節の動きにも関わるというものです。

これらの筋肉は当然筋肉の長さが長いのですが、ストレッチを乱暴にしてしまったり、筋肉への負担をかけてしまうと

『筋肉の付いているところに炎症がおこる(付着部炎)』

状態になりやすいです。

「開脚のストレッチをしていたら膝がどんどん曲がってくる」

開脚ストレッチ膝曲げて
という経験があると思います。

これは、『二関節筋』がしっかり伸びられなくて膝の働きを出してしまうからなんですね。

このようなときに実感することができるでしょう。

それを無理に膝を伸ばしてストレッチを続けていると

「股関節のストレッチをしていたら、どんどん膝が痛くなってきた」

というようなことが起こります。

このような長さの長い筋肉(二関節筋)の負担を減らすためには、

『わざと膝を軽く曲げて』

まずは伸ばせる長さから順番に伸ばしていって、最後に最大の長さでのストレッチを行うように段階をつけることが重要です。

例えば、

  • 足裏を合わせて軽く前屈するストレッチ
    がっせき
  • 四股ストレッチ
    四股

などを先にしっかりして
から

  • 膝をわざと曲げた開脚ストレッチを片足ずつ
    開脚ストレッチ膝曲げて

を一度して最後の最後に

  • 膝を伸ばした状態で開脚ストレッチをする
    開脚

というように徐々に負荷を高めていくようにするのは、負担を大きくしないためには非常に有効な順番構成になります。

スポンサーリンク

 

おわりに

今回は、みなさんが関節の柔軟性を高めたいと思ったときに真っ先に思いつくと思われる

『股関節のストレッチ』

を実際に進める前に知っておいていただきたいことを紹介しました。

力士などが苦しみながら開脚をされて柔軟性を獲得する姿などに感化されて自分も必死にやろうとする方がいらっしゃるかもしれません。

しかし、力士とみなさんは

年齢が違う

四股などをしっかり組み合わせている

ことで、もちろん短期間で柔軟性を身に着けるために無理をしています。

力士はそれでも大丈夫な若さや体力、これまでに力士を育ててきた経験・方法論などがあってのものなので真似をするべきではありません。

そこで、一般人のわれわれなりに安全で効果的に柔軟性を獲得するためのポイントを知っていただけたと思います。

実際の股関節のストレッチの実践方法についてはこちらをごらんください

少しでもみなさんが股関節の柔軟性を効率的に効果的に高めていただけるお手伝いができたなら幸いです。

 

ポイントを整理

股関節の柔軟性はだれでも気になる

がむしゃらストレッチは悲痛感があるが効果は低い

股関節だけ柔らかくはなりません

力士と同じノリでストレッチしたらケガをします

順番・構成だけでもだいぶ変わります

コメント

*は必須項目となります。
お気軽になんでもご記入ください。
ご相談はお問合せページからどうぞ